【活動報告】丸森町役場職員様向け「聴く」研修会を実施しました
2019年からお手伝いしている丸森町地域おこし協力隊のキャリアサポート。その一環で、地域おこし協力隊と接点のある役場職員の方々へ「聴く」ことに関する研修会を実施しました。
今回はその活動報告です。
少し前提から。丸森町ではこれまで累計60名以上の地域おこし協力隊が活動してきました。(活動の様子→Facebook、Instagram)
人数の多さもさることながら、様々な所属形態があります。役場以外の団体所属であったり、起業型の協力隊ということもありますが、それでも必ず役場職員のどなたかは担当者として受け入れをサポートされています。
私自身がサポートしていただいた経験から、職員のみなさんが協力隊にリスペクトを持ち対応される姿勢を素敵だなと感じますし、他の市町村の方とお話をしていても丸森町のサポート体制や役場職員のみなさまのサポートは素晴らしいという話をよくされます。とてもありがたく、誇らしいです。
とはいえ職員さんも定期的に担当が代わるため、新たに着任された方々は「面談ってどういうことをしたらよいのだろうか」という疑問もあり、すでに面談をされている方も「他の職員はどのような面談をしているのだろう」という疑問を抱えている様子だったため、今回の会を企画いたしました。
今回は10名の方にお集まりいただき、「聴くことの基本」「マネジメントとして面談」についてお伝えしました。途中何度かロールプレイングを入れながら、実際に体感してもらいながら進めました。
資料を作成しながら改めて思っていたことは『「聴く」ことは信頼関係の基本である』ということです。
私の体験から、具体的なお話をしようと思います。
小中学生のワークショップに参加していると、グループの中にほぼ確実に強い発言力を持った子がいます。発言はよくするし声も大きいけど、だいたい他の子の話は聞いていません(笑)
そうした子の様子をワークショップ後半まで見ていると、段々と周囲の子がその子にリアクションしなくなっていく様子を見ることができます。おそらく「この子にはリアクションしたり返事をしても聞いていないから意味がない」という感覚(無力感や諦めでしょうか)になっているのだと思います。だんだんと上辺だけのやりとりになっていき、コミュニケーションが取れなくなっていきます。そうすると周りの人と信頼関係を構築するというのは困難になります。
小中学生の例を取り上げましたが、大人の世界も似ている気がします。自分の主張は強くするし押し付けるけど、周りの声は聞かない人、というのはどこにもいると思いますし、誰しもそういった側面は持っているかもしれません。しかしずっとそういうコミュニケーションを取っていると、率直なフィードバックや意見をくれる人というのはどんどん減っていくでしょう。それは先ほどの例と同じで、周囲が「どうせ言っても変わらない」「何か言っても火に油を注ぐだけだからやめておこう」となっていくのだと思います。
そういう意味で、相手の話や言葉を「聴く」「受け止める」ということが信頼関係をつくる第一歩になると思います。「この人はちゃんと聴いてくれる」と思えばこそ、本音のお話や、実はこう思っていた、ということも話したくなるものです。
LISTENという本の中で、次のような言葉があります。
人が罪を告白したり、アイデアを提案したり、夢を語ったり、不安をさらけ出したり、重大な出来事の思い出を話したりしているとき、それが何であれその人は、自分の一部を差し出しているのです。
自分の一部を差し出すという行為は、自分のことを無下に扱ってくる人にはできませんよね。信頼関係の上に行われるものだということがよく分かると思います。そして、そのための第一歩としての「聴く」ことに意味があります。
そんなことを考え、少しでも伝えられたら良いなと思い望んだ研修会でした。
最後のチェックアウトで「協力隊の方に信頼してもらえるようにまずは〇〇から取り組みたい」「面談を行う自分自身にもしっかり目を向けていきたい」など、今後のサポートをしていくための気づきや学びを得ていただけたようでしたし、私が伝えたかった信頼関係についても感じていただけたようでほっとしました。
普段から協力隊のことを思って関わってくれているみなさまが、さらに聴くことのベースを身につけてくださることで、協力隊がより安心して相談できる関係性になっていくのではないかと楽しみになりました。
あまり普段は実施した研修の報告はしないのですが、丸森町の素晴らしい実情をみなさまに知っていただきたく今回は記事にしてしまいました(笑)
最後に宣伝です。
現在(2023年10月14日)丸森町では募集中の協力隊案件があります!ぜひご興味ある方はご覧ください。
・地域商社GM7の協力隊募集(商品開発・ECサイト管理・ジェラート販売企画)
以下は協力隊関連のページです。先ほどのFacebook・インスタと併せてご覧ください。
各種応募はそれぞれの連絡先へお願いしますが、もし何か気になることやご不安な点があれば、お気軽にお問い合わせからご連絡ください。
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