【キャリア雑感】久しぶりに丸森町で研修アテンドをした話

久しぶりに丸森町のアテンド。

ご一緒したのはSIACプログラム(Social Innovation Accelerator College)という社会起業について学ぶプログラムに参加している学生たち。プログラム開始直後の研修ということで、地域や課題のリアルに触れてもらうことや、お互いのことを理解してもらうことを目的とした研修でした。

「社会起業」と言うとなんだかすごいものに聞こえますが、私は自分が感じた課題や問題意識をビジネスや営みを通して解決しようとしている人すべてが当てはまると思っています。(もちろんその中でも様々なグラデーションがある)
その意味で、丸森町という人口12000人の過疎化が進む町でチャレンジをしている方は全て社会起業家と言っても良いのではと感じます。

ゲストには丸森町産のハチミツの副産物である蜜蝋(みつろう)を使った繰り返し使えるラップを作っているマメムギモリノナカの山下さんや、筆甫地域でゲストハウスを開かれているマルモリホステルの中村くん、同じく筆甫地域で電力を生み出す事業をされているひっぽ電力の金上さん、MARUMORI-SAUNAの創業者チームの皆様、私も立ち上げメンバーであるシェアハウスたね家メンバーの早川さんや阿部さんにお越しいただきました。この紹介だけでも濃さが出ていますね(笑)
以前聞かせていただいたお話から一歩どころか数歩も前進されており、刺激的でした。

まるもりホステル見学中。とっても気持ち良い(暑い)秋晴れの日

久しぶりの学生との交流を通して印象的だったことが2つあります。学生たちが自分なりの課題意識をもっていたこと、と率直に恥や笑いを考えずに話ができる仲間の存在の大切さ、です。

最初に学生たちに自己紹介をしてもらい、この研修を通して何を学びたいと思っているのかを語ってもらいました。すごかったのは一人ひとりが自分の言葉で語れること。自分のバックボーンから、このプログラムに参加した理由、この丸森町フィールドトリップで何を学びたいと思っているかをしっかり伝えてくれます。

「自分なんて就活の時でももっとふわっとしたことしゃべってたわ」

と内心ツッコミながら、おもしろい人たちが来てくれたなぁと嬉しかったです。丸森町側も最高におもしろい人たちに声をかけた自信はあったので、そこにおもしろい学生を連れて行ったらどんな化学反応が起きるだろう?とワクワクでした。

実際、それぞれの起業家さんにお話を伺うと、質問がどんどん出る。時間の制約もあるので、どこで質問打ち切りにしようかなと悩むぐらい質疑応答も白熱しました(案の定時間は押しました笑)。
受け入れてくださった起業家さんからも、すごい真剣だったね、質問が鋭いし量も多い、など嬉しいコメントをいただきました。

もう一点、率直に恥や笑いを考えずに話ができる仲間の存在の大切さ、については、みんなで夜にしたBBQ&焚き火を囲んでの対話の時間に感じました。

夜は不動尊キャンプ場で焚き火を囲んでわいわい

これからプログラムでどうしたいか、その先の将来は何を考えているのかを何人かで話していると、ある学生さんが「自分の周りには、今日のような内容を語れる友達がいない」と言っていました。友達はいるけれど、こういう真面目な話はすぐに茶化されてしまうので話せない、ということです。

自分も学生時代に東北の起業家支援をしている会社でインターンシップをしていたので「意識高い系だね」という視線を送られたことを思い出しました。よくも悪くも当時の自分は空気を読まずに好きなようにやっていたようですが、その感覚はすごくわかります。

友達同士でいる時は、その相手と過ごす自分、であって頑張っている自分や未来を真剣に考えている自分が出せなかったりします。それは友達が悪い人ということではなく、お互いの関係性の中で出せる部分と出せない部分がある、ということだと思います。

でもその学生さんも、今回のプログラムに参加したことで語り合える仲間を得られたし、日常に戻ってもそういう話ができる友達を探してみたい、と言っていました。

「自分はこういう話をしたかったんだ」ということにも気づけた時間だったのかなと思います。きっと社会人でも真面目な話をできる関係性ってすごく貴重なので、その感覚、仲間を大切にしてほしいなと思いました。

最終日、発表前に振返りの対話中。真剣です。

最終日の発表では、この2日間の学びの振り返りと、ここから半年間のプログラムでの抱負を述べてもらった訳ですが、1日目の自己紹介の時よりも、ひとまわり存在感が大きくなった学生たちの姿がありました。

大学生という多感で、かつスポンジのような吸収力の時期だからこそ、こうしたフィールドに触れること、普段関わらない人と交流してみることの意味を目の前で見させてもらったアテンドでした。

その後に早速丸森町に遊びに来てくれる学生もいたりと、素敵なご縁の場になり嬉しい限りです。
引き続き、SIACプログラムのみなさんを応援していきたいと思います。

SIAC note https://note.com/intilaq/m/m9a57150b80c5
仙台市・SIACプログラム =社会起業家取材レポ=(学生さんたちが社会起業家へ取材した記事)